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2016年12月14日
写真家•石川直樹さん
旅をしながら世界を写す写真家、石川直樹さんのお話を伺ってきました。
高校2年生の時にインドを一人旅したことに始まり北極や南極、様々な国や地域に行き写真を撮ってこられたとのこと。自然の情報を五感で感じ取ることにより、雪崩が起きる予兆を察知したり、星の位置だけを頼りに航海をするという技術も習得されています。すごく広い視野をもって全身で微細な変化を感じ取り、その変化に合わせて自分を変化させていかないと石川さんがされている様なハードな旅は出来ないと思います。「アートとは?」という問いに対して石川さんは「生きるための技術がアート。例えば、極寒の高山で生活する技術、灼熱の地で生活する技術・・・・」と答えられていました。もしそれがアートだとすると日本で生活している私たちは与えられすぎて生きるすべを持たないアートから程遠い生活を送っていると思います。非常に考えさせられました。もう一つ心に残ったのが「不自由であることが制限を超える」というお言葉。写真を例にお話しされていましたが、例えば枚数に制限のあるフィルムのカメラで残り枚数を考えながら、ここで撮るべきなのか悩みながら一枚一枚を大切に撮るのと、デジタルで何枚でも撮影出来る状態とでは圧倒的に質の違いが出るとのこと。自分の仕事に置き換えると正にその通りだなと思います。何でも良いから自由にして良いよと言われるより、建物の構造上の制限、ご家族のご要望、金額、様々な条件がある中で多くの検討と決断を繰り返すからこそ、そこでしか成立しない唯一無二のリフォーム、リノベーションが出来ます。
石川直樹さんは本や作品集もたくさん出版されておりますのでご覧になって下さい。
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